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上賀茂の誇り「京賀茂なす」出荷開始 GI認証取得でブランド力アップへ

京都市北区・上賀茂地域の特産品「京賀茂なす」の出荷が、今年も始まりました。2025年3月には、農林水産省から地理的表示(GI)保護制度の認証を受け、地域ブランドとしての価値がさらに高まりました。今回は、その収穫から出荷までの現場を取材しました。

早朝5時、静寂の中で始まる収穫作業

朝5時過ぎ、まだ薄暗い時間帯から生産者たちは収穫を開始します。ハウスの中には、ハサミでなすを切る音だけが響き渡り、静かな緊張感に包まれています。
収穫された京賀茂なすは、世界遺産・上賀茂神社の境内にある集荷場「グリーンハウス」へと運ばれます。ここでは、コンテナに積まれたなすが一つひとつ丁寧に選別され、「優」または「秀」の等級に分けられた後、袋詰めされます。
袋には、GI認証の証である専用シールが貼られ、京都中央卸売市場をはじめ、全国各地へと出荷されていきます。

京都中央卸売市場で初競りも開催

出荷翌日には、京都中央卸売市場で初競りが行われました。JA関係者も現地を訪れ、仲卸業者に向けて販売促進活動を展開。新たなブランド価値を背負った「京賀茂なす」は、全国の食卓へと届けられます。

7年越しの悲願、GI認証を取得

「京賀茂なす」は、2025年3月18日、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。これは、地域特有の自然環境や伝統的な製法によって生産される農林水産物を保護する制度です。
京都府内では「万願寺甘とう」に続く2例目、市内では初の登録となりました。GI認証を受けることで、他の生産団体は同じ名称を使用できなくなり、専用マークの使用も可能になります。これにより、ブランドの保護と信頼性の向上が期待されます。
また、GIマークは商品の品質や製法、地域性といった魅力を「見える化」するツールとしても機能し、販路拡大や消費者の信頼獲得に大きく貢献します。

地域の誇りを未来へ

「京賀茂なす」は、長年にわたる生産者たちの努力と地域の支えによって育まれてきた京都・上賀茂が誇る伝統野菜です。GI認証という新たなステージを迎えた今、その魅力をより多くの人に届ける取り組みが始まっています。

そのまま焼いても、煮ても、揚げても絶品。旬の今こそ、「京賀茂なす」のおいしさをぜひ味わってみてください。


リンク先
農林水産省「京賀茂なす」紹介ページ

なお、Linkでは、京賀茂なすについて詳しく掲載しています。詳細は下記のリンク先よりご確認ください。
ほんまもんの京野菜 「京賀茂なす」がもたらす極上の旬 | Link(JA京都市メディア)

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